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重症児者のスポーツ発信

障害の重いの子供たちが出来るスポーツを見つけ、実践し、外に向けて発信する事を目的に、2014年8月16日、ひまわりスポーツ倶楽部発足!現在新宿区のスポーツ推進事業であるスポーツ環境整備委員を勤めています。

重症心身障害児者のスポーツ環境

障害者のスポーツというと、パラリンピックに代表されるような種目が中心になり、障害の程度が重い人たちが参加するのが難しい競技が多いのが現状です。スポーツはもとより身体を動かすことさえ少ない障害の重い人たちにとっては、身体を動かせる事、動かしてもらう事は、それだけで大きな喜びであると同時に、心肺機能を高めるなど生きることに直結する効果があります。新宿区のスポーツ環境会議の始動を機に、重症心身障害児者のスポーツ参加の可能性を探り、道具の開発などの提案も含め、一人でも多くの人たちが参加できるスポーツ環境の整備に関心を持ってもらう事を願っています。

 

重症心身障害児者とスポーツ

学齢期の重症心身障害児の子供たちのスポーツ環境としては、肢体不自由児の特別支援学校(新宿区では新宿養護学校)での体育の授業になります。 重症心身障害児者は重度な知的障害と重度な肢体不自由が重複しているため、自発的な運動の意欲や運動の範囲が制限されています。そのため、 特別支援学校の体育では体力や運動機能の向上ではなく、さまざまな運動感覚刺激を体験できるようなプログラムを組んでいます。しかし、授業の枠の中では、時間や内容がやはり限られてしまいます。そして、高等部を卒業すると、 重い障害をもった者が参加できるスポーツ施設も少ないことから 個別でのスポーツへの参加を試みない限り、身体を動かす機会は激減してしまいます。

 

「ひまわりHAUS」の取り組み

ひまわりHAUSでは、放課後活動の時間を利用して身体を動かす事を意識的に取り入れるようにしています。協会による指導の下での風船バレー、治療院の専門スタッフによるマンツーマンのストレッチ、資格をもったトレーナー参加での夏休みの温水プールでの水治訓練などを行なっていますが、それでも回数的にはとても少なく、運動量としては不十分です。

 

個別でのスポーツ参加の壁

ひまわりHAUSの会員の中には、スポーツへの関わりをさらに増やすために、新宿区主催のシティハーフマラソンに車椅子で参加したり、障害者用に開発した用具を使って指導員の下でスキーをするなど、積極的に一般スポーツへの参加を行なっているケースがあります。しかし、個人での一般スポーツへの参加は、参加資格を得るための交渉や、特注の用具を準備する費用面での個人の負担が大きく、重症心身障害児者が一般スポーツへ参加するには、まだまだ越えなければならない大きな壁があります。

 

「ひまわりスポーツ倶楽部」の役割

そこで、ひまわりProjectTeamでは「ひまわりスポーツ倶楽部」を発足させ、ハード面の問題、医療面での安全の確保、専門知識のある指導者の確保などの諸問題をクリアしつつ、道具の工夫などを行うことで重症心身障害児者の参加できるスポーツの種類を増やし質を高める提案をしていきたいと考えています。 2020東京オリンピックパラリンピックの影響もあり、障害者スポーツへの関心が高まっています。従来の「出来る人のスポーツ」から「誰でもが参加できるスポーツ」へとスポーツの概念を変える動きの一端になれたらと思います。

 

新宿区スポーツ環境会議委員

平成25年10月から、新宿区のスポーツ環境会議の委員に選出され、現在までつとめています。これからも障害者スポーツの環境整備と質の向上を提案していきます。

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